「頭皮アートメイクは1回で終わるのかな」「リタッチって本当に必要?」「どのくらい持つの?」——分け目やつむじ、生え際の薄さが気になり始めて頭皮アートメイクを調べている方の多くが、まずこの3つの疑問にぶつかります。
結論からお伝えすると、頭皮アートメイクは1回の施術でも見た目の印象が変わることはありますが、色素の定着や自然な仕上がりを整えるために、2回目以降の施術は必要です。これは1回で施術で完成形ではなく、数回に分けて施術することで、より自然な毛根を描くために必要なためです。
この記事では、美容医療に関わる看護師の視点から、頭皮アートメイクの回数・定着・リタッチ・持続期間について、一般情報として整理しています。不安をあおる内容ではなく、ご自身がクリニックに相談する前に確認しておきたいポイントをまとめました。
なお、頭皮アートメイク(スカルプインク、SMPとも呼ばれます)は、頭皮に色素を入れて毛量感や地肌の透け感を整える医療アートメイクの一種です。アートメイクは厚生労働省の通知で医療行為(医行為)に該当するとされており、医師または医師の指示のもとで看護師が行う必要があります。施術を検討する際は、必ず医療機関で相談してください。

頭皮アートメイクは何回必要?
頭皮アートメイクの必要回数は、一律に「○回」と決まっているわけではありません。気になっている部位、薄毛の進行度、希望する仕上がりの濃さ、肌質などによって変わります。
一般的に多くの医療機関で案内されているのは、初回施術と、その後の経過を見ながら行うリタッチ(追加施術)を組み合わせる流れです。「1回で完璧に終わる」と決めつけず、複数回の施術を前提に考えておくほうが現実的だといわれています。
部位別に考えると、たとえば次のような違いがあります。
分け目
分け目は地肌の白さが目立ちやすい部位です。少しずつ濃さを足していくことで、不自然にならずに整えやすいといわれています。
つむじ
つむじは皮膚の流れが渦を巻いているため、色素の入り方にむらが出やすいとされる部位です。1回で完成させようとせず、定着を確認しながら調整していく考え方が一般的です。
生え際
生え際は顔の印象に直結する部位です。デザインの繊細さが求められるため、最初は控えめに入れ、リタッチで微調整するという流れが取られることがあります。
このように、頭皮アートメイクは「初回施術 → 定着の確認 → リタッチ」という流れで進むことが多く、トータルで2〜3回程度を目安に案内している医療機関もあります。ただし、具体的な回数や間隔は医療機関や個人の状態によって異なるため、必ずカウンセリングで確認してください。
1回目でできること・できないこと
1回目の施術でも、分け目やつむじの地肌の透け感が目立ちにくくなり、印象が変わったと感じる方は少なくありません。ただし、1回ですべてが完成するとは限らないことを知っておきましょう。
頭皮に入れた色素は、施術直後は濃く見えますが、かさぶたが取れて落ち着くまでの間に、一部が体外に排出されることがあります。最終的にどの程度の色味で定着するかは、肌質や代謝、生活習慣によって個人差があります。
また、最初から濃く入れすぎると、色味が落ち着いたときに不自然な印象になる場合があります。そのため、信頼できる医療機関ほど、1回目はあえて控えめにデザインし、定着を見ながら調整していく考え方を取ることがあります。「1回で濃く入れたほうがお得」とは限らないことを覚えておくと、納得して施術を受けやすくなります。
リタッチが必要になる理由

「1回で終わるなら安いのに」と感じる方もいらっしゃいますが、リタッチが組み込まれているのには理由があります。主に次のような要素が関係します。
1つめは、色素の定着差です。同じ施術を受けても、肌質や皮膚のターンオーバーによって色素の残り方が変わります。
2つめは、生活習慣や環境の影響です。皮脂量、汗、洗髪の頻度や強さ、紫外線、ヘアカラーやパーマなどの施術が、色素の見え方に影響することがあるといわれています。
3つめは、デザインや濃さの微調整です。実際に色味が落ち着いてみないと、左右差や分け目の見え方の最終的な印象は判断しづらい部分があります。リタッチは、この微調整のために行われる工程でもあります。
なお、リタッチの考え方や料金体系は医療機関によって大きく異なります。「初回料金にリタッチが何回含まれるか」「2回目以降は別料金か」「期間内であれば割引があるか」など、契約前に必ず確認しておきましょう。
頭皮アートメイクの持続期間はどのくらい?
「何年もつのか」は、多くの方が気になるポイントですが、具体的な年数を断定することは難しいのが実情です。一般的に、時間の経過とともに色素は徐々に薄くなっていくとされていますが、持続期間には大きな個人差があります。
持続期間に影響しやすいといわれている要素には、以下のようなものがあります。
- 代謝の早さ
- 肌質(脂性肌・乾燥肌など)
- 施術部位
- 使用する色素の種類
- 紫外線にあたる頻度
- 洗髪時の摩擦の強さ
- ヘアカラーやパーマの頻度
- 施術後のアフターケアの徹底度合い
長く自然な状態を保ちたい場合は、紫外線対策や強い摩擦を避けること、医療機関から指示されたアフターケアを守ることが大切だといわれています。とはいえ、「何年は必ず持つ」という保証はありません。自然に薄くなってきたタイミングで、再度リタッチを検討する方も多いようです。
定着しにくい人はいる?
体質的に色素が定着しにくいといわれているケースもあります。一般的に挙げられるのは、次のような方です。
- 皮脂分泌が多い方
- 汗をかきやすい方
- 頭皮にトラブル(炎症、湿疹、強い乾燥など)がある方
- アフターケアを守ることが難しい方
- 洗髪時に強くこすってしまう方
ただし、これらに当てはまるからといって施術ができないわけではなく、医療機関で頭皮の状態を確認したうえで、施術の可否や進め方を判断することになります。気になる項目がある方こそ、自己判断せずに医師に相談することをおすすめします。
何回必要かを相談するときの確認ポイント
カウンセリングや問い合わせの際、次のポイントを確認しておくと、回数や費用の見通しが立てやすくなります。
- 初回料金に何が含まれるか(施術範囲、アフターケア用品など)
- コース料金がもうけられているか
- 2回目以降やリタッチの料金がいくらか
- どの範囲(分け目のみ、つむじ全体、生え際を含むなど)まで対応しているか
- 症例写真を実際に見せてもらえるか
- 施術後の赤み・腫れ・かさぶたなどの経過について説明があるか
- アフターケア(洗髪のタイミング、紫外線対策、運動制限など)の説明が具体的か
- 医療機関として、リスクや個人差についての説明があるか
これらを丁寧に説明してくれる医療機関であれば、回数や費用に関しても見通しを立てやすいといえます。
料金だけで選ばない方がよい理由
ホームページの「1回○○円」という表示だけを見て医療機関を選ぶと、結果的に総額が高くついたり、思っていた仕上がりと違ったりするケースがあります。
たとえば、初回が安価でもリタッチが別料金で高額に設定されているケース、施術範囲が限定的で追加費用がかかるケース、症例写真が少なくイメージが共有しにくいケースなどです。
頭皮アートメイクは自由診療のため、料金体系は医療機関ごとに異なります。「1回いくら」だけでなく、必要回数の目安、リタッチ費用、追加費用の有無、アフターケアの内容まで含めて、総額で比較する視点が大切です。
なお、スカルプインクやSMPとして案内されている施術も、頭皮に色素を入れるアートメイクである点では同じです。医療機関で行われていることを必ず確認しましょう。施術の法的な位置づけが気になる方は、関連記事のスカルプインクは違法?医療行為として受ける前に確認することもあわせてご覧ください。
新宿で頭皮アートメイクを検討している方へ
ここまで読んで、「具体的にどこで相談すればよいか比較したい」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
新宿エリアには頭皮アートメイクに対応している医療機関が複数あり、料金体系、対応範囲、リタッチの考え方、症例の見せ方などがそれぞれ異なります。1院だけを見て決めるのではなく、複数を比較したうえで、ご自身の希望に合う医療機関を選ぶことをおすすめします。
新宿エリアで比較したい方は、こちらの記事で確認したいポイントと4院の違いを整理していますので、参考にしてください。
▶ 新宿で頭皮アートメイクを比較したい方へ|確認したいポイントと4院の違い
まとめ

頭皮アートメイクは、1回の施術で印象が変わることはありますが、「1回で完了」と決めつけず、定着・リタッチ・持続期間を含めて考えることが大切です。
色素の定着には個人差があり、自然な仕上がりを目指すためには、事前カウンセリングと施術後のアフターケアの両方が重要になります。料金の安さだけで選ぶのではなく、症例の確認、リスクや経過に関する説明、医療機関としての対応体制まで含めて比較していきましょう。
なお、アートメイクは医療行為に該当します。施術を検討する際は、必ず医師や医療機関で相談し、リスクや個人差についての説明を受けたうえで判断してください。
新宿で具体的に医療機関を比較したい方は、新宿で頭皮アートメイクを比較したい方へ|確認したいポイントと4院の違いもあわせてご活用ください。
参考情報
本記事作成にあたり確認した公的情報です。
- 厚生労働省「美容所等におけるアートメイク施術について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_68162.html - 厚生労働省「美容医療に関する取扱いについて」(令和7年8月15日 医政発0815第21号)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc9325&dataType=1&pageNo=1
※各医療機関の具体的な施術回数・リタッチ料金・持続期間の数値については、医療機関ごとに条件が異なるため、本記事では断定的な記載を行っていません。詳細は各医療機関の公式サイトおよびカウンセリングでご確認ください。

